研究概要


 高周波空洞内で生成光電子の時間構造を保存して加速するためには、クーロン反発力に打ち勝ちかつ動力学的にバンチ圧縮が生じる高周波位相に乗せる必要がある。光陰極高周波電子銃のカソード端板は空洞の高電界が発生する位置に固定されている。加速電界が増加する位相(20度)で100fsecミクロパルスがカソードに照射された場合、S-band(2856MHz)高周波加速電界(130MV/m)は44.46から44.68MV/mまで変化して、後続の光電子は少し大きな加速を得て動的なバンチ圧縮と同時に急速な加速を受け、相対論的なエネルギーに近づくことによってクーロン反発力とローレンツ力が釣り合うようになる。先頭のミクロパルスと最後のミクロパルスの時間差は8psec程度であり、位相差で8度程度である。加速電界は61.03MV/mまで増加するので、8psecのバンチが高周波電子源出口で30%程度バンチ圧縮を受けることになる。シミュレーションによって予測された電子ミクロバンチ構造をCDR(Coherent Diffraction Radiation)測定によって確認する。

 生成THzの波長にミクロバンチ間隔を合わせることによって狭帯域のコヒーレントTHz波発生が行える。高周波空洞内の高周波高電界加速により如何に理想的なComb Beam形成ができるかによって、小型(30cm) ウィグラーからの超放射Peak power が100MW以上にもなる。画期的なTHz光源利用が展開できる。

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